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ランチエッセイ「おいしい生活」


当社代表の若林健による中華街探訪のランチエッセイです。
毎週水曜日に更新する予定です。お楽しみに!


はじめに

人生80年として、死ぬまでの食事回数は約八万回ということになる。そのうち、カレーが4,000回、ラーメンが3,000回、寿司が800回ぐらいだろうと、去年までは思っていた。いや、去年の10月まで。ところが、状況が一変した。ここへ来て、中華料理全般の比率が急上昇している。そう、中華街の入口に転居したからだ。ということで、今年から「おいしい生活」と題して、ランチエッセイを綴ることにいたしました。どうぞ、ご愛読のほどお願い申しあげます。

2005/1/14 若林 健

※お店のオススメ度を★で表現しています。5つが満点。
 ただし、オススメ度は味だけのポイントではありませんので、念のため。

中華街のお越しの際、お店選びに困ったら遠慮なくお問合せください。ご予算・人数に応じて、当社がおすすめするおいしいお店をご紹介いたします。
《 ドリームキャッチャー 》 TEL 045-224-5788 / E-Mailken@dream2001.com


目次

 


第115話 「寿司喰いねぇ」 2009/4/30


お寿司って食べるんじゃなくて、喰うものだと思います。

「寿司、喰いに行こうか?」

こんな感じ。
だけど、酒飲みは現場で握りなんか頼みません。刺身ばかり注文する。
実際には、刺身をつまみに行ってるんですね。それによって、お店も儲かります。
普通の居酒屋よりは、新鮮でいいネタが揃っている。そして、値段がちいとばか
り高い。それが、お寿司屋さんの常識でありましょう。

景気が悪くなると、このちょっと高級なお店は敬遠されてしまいます。
その流れから、回転システムが盛り上がってきました。
おんな子供がどどっと参入し、従来のつまみ屋としての役割は終焉を迎えたので
あります。こうして、街中から頑固な職人さんが消えていく。時代ですね。

そんな中にあって、庶民派サラリーマンをターゲットとして頑張っているのが、
馬車道にお店を構える『ひかり寿司』です。居酒屋っぽくて、安い。
ネタは…、ハッキリ言いましょう、たいしたことありません。でも、とにかく安い。

1,000円のランチ『海のちから丼』(ちらし寿司のこと)には、名の通った錚々
たるメンバーが集結しています。ハマチ・サーモン・中トロ・甘エビ・ほたるい
か・才巻エビ・いくら・かまぼこ…シャリもなかなかの分量です。
これに加えて、何故か135ミリリットルの缶ビール、何故か旅館の朝ごはんに付
いてるような焼き海苔、めかぶの小鉢が脇を固めます。
圧巻は、三々九度みたいなお椀(?)に並々注がれたおみそ汁。これがぬるくて
マズい。お寿司屋さんで出されたものとは思えません。センスゼロ。だけど…

なんだか満足してしまう、そんなお店です。時々、行ってます。
 

オススメ度 ★★★

『ひかり寿司』 横浜市中区住吉町5丁目57TYビル  045-661-0377


第114話 「ハッピーランチ」 2009/4/22


質より量ということばがあります。
クォリティを評価するのは個人差があって難しいけれど、ボリュームには客観性 があり、ハッキリさせることができる。だから、飲食店でも量を強調することは、 強力な武器になります。

しかしながら、盛りがいいのと食べ放題とは違います。
中華街で引っかかってはいけないのが、食べ放題のお店。
何故ならば、“火力”がキーワードとなる中華料理において、できたてのアツア ツであることこそが重要だからです。
モトを取るために、限界まで食べ続けたって、結局は後悔します。
なので、中華街までやってきて、その手の店には絶対に入ってはいけません。


市場通りには、人気のお店が競い合うように看板を出しまくっています。
その中でも目を引くのが、『酔樓本館』のハッピーランチ980円。
最初に書いた1,280円を消して980円としているので、なんかトクした気分にさせ られます。その上、写真入りでドカーンと料理が12品目。うまいんだなぁ。

入店すると、結構混んでいて、三階へと通されました。人気があるお店のようで す。って言うか、販促が上手ですよね。私と同じように考えた人は、きっと多い ハズ。ランチメニューは、それしかない「ハッピーランチ」。中華メニューっぽ くないけど、まぁ、いいか。

このお店、そういう食器なのか、店員さんの個性なのか、食器を洗ったり片付け たりする音がガチャガチャと、それはもう打楽器並み。こういうの、なんとかし たほうがいいんだけど、気にしない人は気にしないんですね。パチンコ屋にずっ といると、声が大きくなるような話。映画館で硬いお煎餅を食べているようなタ イプの従業員でありました。愛想は悪くないんだけど、ちょっとねぇ。

でもって、程なく料理が運ばれてきました。
12品目は、「麻婆豆腐」「焼売」「小籠包」「豚ミミ」「鶏とナッツの唐辛子炒 め」「揚げワンタン」「海老チリ」「黒酢の酢豚」「カニ玉」…
何のことはない、食べ放題のミニ版でした。スープも含め、やけどの心配は全く ありません。味も普通。この感じ、高速道路サービスエリアの中華定食で食べた ような気がします。

うーん、私は好きではありません。

オススメ度 ★★ 

『酔樓本館』 横浜市中区山下町191  045-662-1143

 

                                         [ このページのトップに戻る ]


第113話 「絶望?」 2009/4/15


事務所の近くの交差点で、午前11時に決まって出店する弁当屋さんがいます。
家族経営なんでしょうか、3人がかりで数種類の弁当をひとつ500円で売りさば きます。オフィスビルのサラリーマン・OL狙い。

このお店、12時半を過ぎると別働隊を組織し(といっても一人だけですが)、裏 通りへ行って、ひとつ300円で販売するのがお決まりのパターンです。なんと、 4割引き。これ、スゴいです。絶対、売り切れる。コンビニ弁当なんか、買う気が しません。でも…

普通に買った人には、不満が残るでありましょう。そのことを知ってしまったら。
私は一度も買ったことがありませんが、場所を変えて安売りしているところに、 見てはいけないような、なんとなく後ろめたさを感じてしまいました。

 

これとは逆に、12時前に来店のお客様は全品550円という型破りなレストランが 朝陽門向かいの山下公園そばにあります。お店の名前は『カフェ・ラ・ボエム』。
実はこのお店、飲食業界ではカリスマ的存在のグローバルダイニングという会社 が経営するチェーン店で、ちょっぴり高級感が漂うダイニングバーブームの火付 け役として知られています。それが何故、550円?早速、行ってきました。

地下一階に広大な面積を持つ店内は、150席ぐらいあるでしょうか。中世のワイ ナリーをイメージしているというだけあって、オシャレなんでしょう、多分。
というのは、真っ暗なんです。かろうじて、進行方向が確認できるというような。
段差があるため、必ず店員がエスコートします。人手不足だけど、テーブルがあ る飲食エリアに勝手には進ませない。危ないしね。

メニューは、10種類のパスタから一つを選び、これに小皿の定番サラダとドリン クバーが付きます。12時過ぎると、1,050円で提供しているメニューが550円。
驚きのほぼ5割引きです。
いろいろ迷いながら、ネーミングに惹かれ、「デスペラート(絶望)」をチョイ スしました。なんでしょうね、この名前。付けるほうも付けるほうだけど、頼むほ うも・・・だけど、なんのことはない。野菜とアンチョビ、ケッパーのトマトソースの パスタのことでした。数種類の野菜を細かく刻んでいくのが料理人泣かせで、 この名前が付けられたんだそうです。絶望ねぇ、ちょっと次元が低いような。
でもまぁ、トマトの酸味が利いていて、そこそこ美味しかったです。

時計が12時を回ると、あまりお客さんが入ってきません。そりゃ、そうですよね。
知っていたら、逆に入りたくなくなる。なので、食後はゆったりとできます。
客待ちの視線プレッシャーなしでフリードリンク。

会計は、テーブルで済ませるんだとか。エプロンに小銭を入れて歩き回るイケメ ン揃いの店員さんたちは、これもルールなんでしょうか、大きな声で「イエース」 と言いながら大変です。さらには、お客様のお見送りまで。真っ暗ですから。


値段で考えても、近所のファミレスより安い。味やサービス、雰囲気も明らかに上。だけど、こんなんで商売が成り立つんでしょうか?ちょっぴり心配になって しまいます。余計なお世話か。

オススメ度 ★★★★★(12時前の場合、以後は★★★)

『カフェ・ラ・ボエム元町中華街店』 横浜市中区山下町61-1 045-227-7123

 

                                         [ このページのトップに戻る ]


第112話 「正しいエビ」 2009/1/7


中華の美味しい単品メニューとして思い浮かぶものは何でしょう?
私の場合、こんな感じ。

   <おかずの部>
     1位 麻婆豆腐
     2位 海老チリソース
     3位 酢豚

   <サイドオーダーの部>
     1位 水餃子
     2位 焼売
     3位 春巻

   <ご飯の部>
     1位 酸辣湯麺
     2位 坦々麺
     3位 レタスチャーハン

このうちのどれかを組み合わせて食べるのが至福のときであります。
ところが、海老チリについては美味しい店になかなか当たりません。甘すぎたり、辛かったり… そんなことよりも海老自体の味に差がある気がしています。
海老の味に力がないと、調味料を掬って食べているような感じ。

つまり、芝エビなんか、海老じゃないってことです。エビと呼んではいけないのです。
そういうのは、かき揚げに混じってこそこそやってなさい。
海老と呼んでいいのは、車エビ以上のスケールがあってこそ。
エビチリは、断然“車エビ”であると、AB型の私は言い切るのであります。


この「エビチリ」をランチで提供しているのが、山下公園側の朝陽門そばにある『北京飯店』です。

値段も1,500円と強気ですが、それだけのものを提供しています。
プリプリしていて「ウマい!」。もっと気の利いたコメントを載せたいのですが・・・
素材を吟味して丁寧に作りこんでいるのが伝わってきます。
ケチャップ味主体のエビチリは、お酒よりもご飯に合うと思うので、ここのランチに是非、トライしてください。オススメです。
 

オススメ度 ★★★★

『北京飯店』 横浜市中区山下町79-5 045-681-3535

                                          [ このページのトップに戻る ]


第111話【番外編】 「カツカレー発祥の店」 2008/12/4


讀賣ジャイアンツで背番号3といえば、長嶋茂雄の永久欠番として有名ですが、その前にこの番号を背負っていたのが「猛牛」の愛称で親しまれていた千葉茂でした。華麗な二塁守備とともに、光っていたのは流し打ちの技術。通算96本のホームランのうち、81本をライトに飛ばしたと言われています。職人芸ですねぇ。スゴイ!!

千葉選手がもうひとつ名前を残しているのは、日本初「カツカレー」の考案者であるということ。 馴染みの洋食屋に頼み込んで作らせたらしいです。「カツ丼」の変化形なので、別に発明というほどではないと思うけど、人気の食材を一度にガツンと食べられるのは、嬉しいですね。デートのとき、女性には、あまり食べてほしくありません、なんとなく。これは、オトコの食べ物です。    あと、ギャル曾根の。


そこで、行ってきました、カツカレー発祥の店『キッチンスイス京橋店』。
あまり広くない店舗は一階が厨房のようで、食券を求めると、二階へ上がれと言われます。マックによくある感じ。二階には、カウンターがあって、ここにいるオバチャンに番号を呼ばれると、お盆を持って取りに行きます。いわゆるセルフサービス。                           なんだかなぁ。

昔懐かしい薄っぺらのステンレス皿に、デミグラスっぽい濃い味の(辛くない)カレーとカツ、それにキャベツが渾然一体となって、出てきます。美味しくなくはないけど、特別にどうってことない。    なんだかなぁ。

水ももちろん、セルフです。                                          なんだかなぁ。


今回、ノリが悪いのは値段のせいです。これが、クリームスープ付きで1,100円。
ランチで1,000円を超えるお金をとって、セルフサービスはいけません。
二階のオバチャンは、もっと働かせたほうがいい。                            そう考えている人は、結構多いのではないかと思いました。

オススメ度 ★★

『キッチンスイス京橋店』 中央区新富1-3-15 03-3552-1306

                                          [ このページのトップに戻る ]


第110話【番外編】 「アイスクリン博覧会」 2008/8/1


 

赤レンガ倉庫の広場で、全国のご当地カップアイスを100種類以上集めたとい う『横濱あいすくりん博覧会』が開催されているというので、行ってきました。
いやぁ、あるものですね、変わりだねアイス。さんまアイス、うなぎアイス、 うにアイスだって。きりがないので、とりあえず目に付いた中で、食べられそう でありながらユニークなものを厳選し、10個を事務所へ持ち帰ることにしました。

   <第一回全国選抜アイス選手権>

   主催 ;ドリームキャッチャー
   日時 ;7月31日(木)14時〜15時
   審査員;二名

それでは、第10位からの発表です。
第10位 北海道代表
「かにアイス」
うわぁ、生臭い。でも、甘い。気持ち悪っ。ジンギスカンキャラメル以来の不味さです。「うにアイス」買わなくて良かった!
第9位 愛知代表
「名古屋コーチン
手羽先アイス」
ゴツゴツと手羽先のみじん切り。食感はスルメです。無理に一緒にしなくても…アイスは美味しいんだけどねぇ。
第8位 宮城代表
「牛たんアイス」
結構、入ってますよ、黒っぽいつぶつぶが。しっかり肉の味を主張しています。しなくていいのに。
第7位 石川代表
「醤蔵アイス」
いわゆる醤油味のアイスです。たくさんは食べられないけど、そんなにイヤじゃないかも。
第6位 青森代表
「ドラキュラ
にんにくアイス」
無臭にんにくを使っているせいか、にんにくの香りはほとんどありません。いや、むしろ美味しいです。「うなぎパイ」よりは効きそうな。
第5位 静岡代表
「本生わさびアイス」
わさびのツーンとくる感じは、甘さの邪魔にはなりません。ミント味と似たようなものです。これはマル。
第4位 広島代表
「伯方の塩・ドルチェ」
リキュールのブルーキュラソー によって、色は淡いブルー。すごく甘くて、すごくしょっぱい。粘り気が強く、トルコアイスみたい。
第3位 秋田代表
「比内地鶏たまごアイス」
比内地鶏は、一生のうちに20個しかタマゴを産まないんだそうです。これは、美味しいに決まってます。
第2位 大分代表
「湯布院豆腐アイス」
国産大豆だけで作った絹ごし豆腐と、生クリームのかわりに植物性クリームを使ったアイス。相性はバツグンです。
第1位 北海道代表
「大正ミソノアイス」
小樽生まれのレトロな味わい。ちゃんとしてます。安心できます。美味しいです。
  すっぴんで勝負できるのは、素材がいいから。
逆にいえば、素材がいい人は、余計なことするなってことでした。
次回開催は、未定です。
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第109話 「さいこうですか?」 2008/7/15



中華街でゆっくりオシャレなランチを楽しみたいというときに、ベストだと思 うのが、上海路にある『菜香新館』5Fの平日限定「清芳午餐」(清芳ラン チ)です。

ここは、懐石料理を思わせるような、いろんなものが少しずつ食べられるお弁 当形式が、嬉しいです。季節に合わせて、メニューが決まっているようで、こ の夏は以下のとおり。
     ミニフカヒレ
     アナゴのブラックビーンズ蒸し
     キスの山椒ソースかけ 
     茶碗蒸し
     貝柱と季節野菜の炒め
     泉州水ナス
     釜焼き特製チャーシュー
     大エビのチリソース
     菜香特製はるまき
     菜香特製蒸し点心
     ミニ冬瓜の飯蒸し、蟹あんかけ
これに、デザートと中国茶がついて2,000円。
薄めの味付けで、とってもお上品でございました。

あえてイチャモンをつけるならば、大勢いる店員が物静かすぎて、料理につい て何の説明もしてくれないこと。聞けば、答えるんだけど、な〜んにも考えて ないのでは…。
このお店の消極的な接客姿勢はまた、長居を許すゆるさにも繋がっており、ウ ラハラです。各テーブルにお湯の入ったポットが置いてあり、中国茶は何杯も お代わりができるのが、有閑マダム的。これはこれで、いいんでないか?

オススメ度 ★★★★


『菜香新館』 横浜市中区山下町192(上海路)045-664-3155

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第108話 「特製冷やし中華」2008/7/11



中国の人たちは、身体が冷えるのはよくないとの漢方的発想で、サラダみたいな メニューがほとんどありませんが、その中でしっかりお店の味として個性を 訴えているのが冷やし中華です。夏は、温かいソバは食べたくありませんからね。

タレには、しょう油派とみそ派があります。
私は、鶏肉と相性のいいみそダレ派です。
本当は、冬でも食べたい。とまで思い入れの強い一品です。


今回、ご紹介するのは、中華街大通りの中央にお店を構える『珠江飯店』です。
ランチは、800円のものが三品。
   Aセット タン麺+半チャーハン+デザート
   Bセット もやしカタ焼きそば+半チャーハン+デザート
   Cセット トンポーロー丼+エビワンタン+デザート
いい感じでしょう。これで800円均一。
ただし、残念なことに、メニューの写真が全体にくすんでおり、明るさがあり ません。マズそう!
ファミレスなんかでは、メニューに特別力を入れており、まるでお見合い写真 のように、実力×3で写っているから、たくさん注文したくなります。
だけど、これじゃ…。
週替わりのようではありますが、ちょっと覗いてみてください。
    →http://shukoh-hanten.com/index.php?page=001_0403

結局、ちょっぴり高めの特製冷やし中華(1200円)を注文いたしました。
しかし、これが大正解。
具はエビ、クラゲ、錦糸玉子、トマト、鶏のささみ、チャーシュー、きゅうり と彩りよく、涼味も満点です。
これらの下ごしらえが丁寧で、芝エビのぷりぷり感とクラゲの何とも言えない 食感が堪りませんでした。
タレは、ゴマベースでマヨネーズが隠し味に。薄味ながらコクもあるという優 れものでございます。

いやぁ、これはいいです。オススメ!!

オススメ度 ★★★★

『珠江飯店』 横浜市中区山下町164(中華街大通り) TEL:045-681-4136

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第107話 「感想戦」2008/6/11


将棋で強くなる人は、たくさんの実戦を重ねる人ではありません。
独自のスゴい戦法を編み出す天才でなければ、勉強ができる記憶力バツグンの人 でもない。
ステップアップするためには、自分の頭の中の考える領域を拡げていくことが必 要だからです。考え方を変える、大きく捉えられるようにする。

そのために最も有効なのは、勝負が終わったあとに対局者同士で行う“振返り” です。

   「このとき私はこう指しましたが、こうだったらどうします?」
      「その場合、私はこうやろうと考えていました」
   「あっ、そうか。なるほど…」

という調子。これを「感想戦」といいます。
感想戦を行うことで、自分が考えもしなかったようなことを相手から学びます。
そうすることで、次に同じような場面に遭遇したときに、別の考え方ができるよ うなるのです。これが大きい。

将棋に限らず、「感想戦」の習慣を持てるようになると、いろんなものの真理が 見つけやすくなります。
「感想戦」の効果は、同じ失敗を繰り返さないというのはもちろんのこと、他人 からなかなか引き出せないフィードバックのことばをもらえるからであります。

だから、これに目を向けるのは、人を喜ばせる仕事に従事する者にとって大切な 資質となります。放っておいても、何も変わりません。仕事というのは、どうす ればもっと良くなるのか、の繰り返しだということです。


香港路に4月にオープンしたオーナー師父の店『許厨房』で、ランチ“天津丼+ 水餃子”(840円)を頼みました。
料理を待っている間、カベに貼ってあるメニュー「三杯鶏」の写真を見ながら 「ナンだろうね、これ」と喋っていると、隣りに座っていた中国人らしきオバチ ャン二人組が、「それ、美味しいのよぉ」と。

そんな風に言われちゃったら、頼むしかありません。
15分くらいかかるそうですが、それくらいなら待てますと。


たっぷり目のランチに加え、しばらくしてアツアツの「三杯鶏」(1,800円)が 運ばれてきました。土鍋に入った若鶏の特製ピリ辛煮込み、それをお店の人が、 目の前でかき混ぜます。石焼ビビンバみたいな感じ。シズル感というのでしょう か、こういうジュージューした音を聞かせるのも売りになりますね。それだけで、 美味しそう。ニンニクとショウガをたっぷり使い、醤油味ベースで煮込まれてい るので、食欲が増します。ビールにピッタリ。


だけど、ランチには…、クドいです。味付けも辛い。鶏の骨が面倒で、箸が止まっ てしまいます。こういう料理は、ゆっくりたいらげるべきもの。ましてや、天津丼 もあったし。少し残った料理は、持ち帰らせてくれとお願いしました。


我々の食事が終わるころを見計らって、おそらくオーナーシェフであろう許さん が、厨房から出てきました。そして、聞きます。

   「いかがでしたか?」

私が求めている飲食店は、こういうコックさんがいるところです。
お客様に興味を持っているお店。
お客様がどう思っているかを知りたがっている限り、お店は進化し続けます。
残った料理を面倒くさがらずに包んでくれるお店も。

今度は、夜にゆっくり時間をかけてお邪魔します

オススメ度 >>> ★★★★

『オーナー師父の店「許厨房」』
横浜市中区山下町138(香港路)  tel:045-633-3178

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第106話 「ゆる〜いカフェ 2008/4/16


 

ランチの誠意は、スープ類に表れます。
テキトーなところは、ぬるい!
お茶じゃないんだから!!
でも、ぬるい味噌汁。ワカメがだらしなく寄りかかっていたりして。

市役所や大学の食堂は、間違いなくそんな感じです。
たくさん作るため、グツグツ煮込んじゃうと、だんだん味が濃くなってしまう。
だから、超弱火で。
安いんだから、いいだろうと。

いや、むしろ、ランチをやっているほとんどのお店がそうかも。
私は飲まないことが多いです。とくに、味噌汁。


スタジアムから垂直に走るイチョウ並木の大通りに『ZAIMU(ザイム)』とい うカフェがあります。
もともとは、財務局があったんだそうで、その造り(外観)を壊さずに現在に 至るといった風の不思議な風情です。
昼時は、ランチをやってますが、全体的に味付けが濃く、味噌汁はぬるく、と てもぬるく、はっきり言って何を食べてもあまり美味しくありません。



しかし、しか〜し、

それ以外は完璧です。
こんなに居心地のいいお店はない。


『ZAIM』のいいところは、店員が売上げに興味なさそうなところ(ちなみにラ ンチはドリンク付きで750円から)。どうしてそう思うかというと、お客さん に干渉しないからです。
愛想はいいんですよ。でも、「食ったらとっとと出ていきやがれ」みたいな光 線はナシ。「どうぞ、テキトーに」が店全体で表現されているのです。

これを演出しているのが、粗大ゴミから拾ってきたみたいな不揃いのイスや テーブル。並べ方もテキトーです。
そして、天井が高い。
明かりとりの窓が多く、中庭にいるような感じ。
アジアというか、ニューヨークというか…創作意欲がかきたてられます。

なので、私にとっての書斎代わり。あまり、混雑しない(知られていない)の もマルです。

いいですか、食べ物は美味しくありません。

だけども、居心地度500点。超オススメなのであります。

オススメ度 >>> ★★★★

「ZAIM CAFE」 神奈川県横浜市中区日本大通34  tel:045-222-7030
URL : http://www.zaimcafe,com/

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第105話 「ごはんで一杯」2008/3/12


 

日本人の主食はコメではあるが、どうもそのへんにこだわりのない人が多い気 がします。古米や古古米に慣らされたというか、主役のおかずは問題視するけ ど、助演の男優は誰でもいいみたいな…。この業界(?)の評価は、あくまで も何膳食べられるかという“量”であって、“質”のことまで言及されない歴 史があったように思います。

でもそれは、若いころの話。
歳を重ねて、たくさん食べられなくなれば、よりよいものをと考えるようにな ります。“ひとめぼれ”がどうだとか、炊飯器はこっちのほうがいいとか言い 出したのは、最近なのかもしれませんね。それだけ豊かになったのと、高齢化 が進んだということです。

さて、関内・馬車道に『土鍋ごはんと旨い酒・おかず割烹「慎」』というお店 があります。すごいでしょう?店の名前は短いけれど、前にくっついているキ ャッチが土曜ワイド劇場みたいになってます。

ここの“売り”は、もちろんごはん。炊き上げるときに使用している水にまで、 こだわっているんだそうですが、土鍋で炊いて少しおこげがあるごはんは、ふ っくらつやつや、風味もよく、もう堪りません。

ランチの焼魚定食1,000円は、オフィス街のこのあたりの相場からすると、2 割増という感じですが、たまの贅沢にはいいんじゃないでしょうか? ごはんの美味しさが堪能できることを保障いたします。

ちなみに夜は、デザイナーズレストランといった感じで雰囲気よく、日本酒も 揃っています。なめこの味噌汁もマル。

オススメ度 >>> ★★★

「慎」横浜市中区相生町4−65ポラリス1F  tel045-315-3223

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第104話 「野菜の万国博覧会やぁ〜」2008/2/21


江戸幕府が鎖国を解いた経緯より、たいていの洋物は、横浜から入ってきた歴 史があります。鉄道、ガス灯、水道、クリーニング、西洋理髪店、ガソリンス タンド、ホテル、テニス…食べ物でいえば、ビール、アイスクリーム、サラダ …そしてカレーライス。いろいろなものの発祥の地になっております。

中田横浜市長は、中でも“カレーライス”がお気に入りで、市民との対話集会 を「カレーミーティング」として継続的に行ったり、観光プロモーション事業 の一環として「ハマカレープロジェクト」というものを立ち上げたりしていま す。

このプロジェクトから“ハマカレー”の100店に認定されたのが、伊勢佐木 町・有隣堂の裏手にある『カレーハウスキッチン』です。

カウンター形式の店内は、大勢で行くには不向き。カレーって、そういう食べ物かも。
この店の一番人気は“野菜カレー”です。 何と言っても、具の種類が圧倒的で、笑えます。

確認できたのは、パプリカ、ピーマン、ズッキーニ、ニンジン、ジャガイモ、 サヤエンドウ、インゲン、オクラ、ししとう、アスパラ、ゴボウ、タケノコ、 レンコン、サツマイモ、カボチャ、ブロッコリー、カリフラワー、ナス、シイ タケ、ホンシメジ、エリンギ、ヤングコーン、エダマメ、ソラマメ、大豆、ギ ンナン、水菜、山芋、うずら卵、プチトマト、カブ、かいわれ、キュウリ、ほ うれん草、カシューナッツ…。
クワイも天ぷらの形で参加してました。

お店の話では、50〜60種類とのこと。日によって少しずつ変わるので、店の人 も正確な数字はよく分からないみたいです。
これをヘルシーと言わずして、何と言いましょう。すごい。

ちなみに、カレーのルーの存在は薄く、野菜煮込みカレー風味といったメニ ューだと思ってください。カレーとして期待しちゃダメ。

野菜不足を感じたときに、是非行きたいお店であります。

オススメ度 >>> ★★★

「カレーハウスキッチン」横浜市中区末広町2-5-1  tel045-261-5652

 

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第103話 「化学調味料不使用店」2008/2/11


 

最近、『三日でやせる!キャベツダイエット』という本を買いました。
やり方は簡単で、食前にザク切りのキャベツを生のまま、六分の一ずつ食べるというものです。二日で止めました。無理。
飽きるし、つまらないからです。

よく、トンカツ屋さんでキャベツお代わり自由というお店がありますが、そんなに食べられるものではありません。生の場合。

和食では、ほとんど無視された存在のキャベツですが、火を通すと俄然、実力を発揮します。
「ロールキャベツ」「野菜炒め」そして「回鍋肉(ホイコーロー)」です。

今回は、中華街大通りから『一楽』を。

このお店“化学調味料不使用”を公言している中華街で数少ない店のひとつなんだそうです。
ランチメニューから「回鍋肉」(630円)を注文しました。
豆板醤が控えめで調理されており、あっさりしています。辛さ控えめの「回鍋肉」。
やはり、薄味のほうが料理の旨みがよく分かるような気がします。
美味しいし、なんといっても値段がリーズナブルです。

同時に注文した「麻婆豆腐」(1050円)は今イチでした。
「マーボー」は、専門店の『辣』(第6話参照)と比較してしまうと、どこもかないません。採点が厳しくなってしまいます。

オススメ度 >>> ★★★

「一楽」横浜市中区山下町150(中華街大通り)  tel045-662-6396

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第102話 「薬膳青菜ソバ」2008/2/5


 

餃子に農薬が混ざっていたという話が出てくると、「やっぱり中国製は…」となってしまうけど、 それと中華街の食事は関係ありません。今回の事件は、意図的なものを感じますし、徹底的に捜査をしてもらいたいところです。
それはそれとして、中華料理で気になるのは、化学調味料の存在です。

もちろん、ほかの料理にも見られますが、中華ではとくに多用される傾向が強く、 来店するなり「化学調味料を入れないでください」という人もいるようです。 確かに、中華具材のお店を回ると、これはちょっとと思われるような怪しげなものもあり、ほどほどにしなければと考えてしまうことがあります。

だから、味付けが濃すぎるものは、避けるようにしています。
食べ終わったあとに、やたらに喉が渇くような料理もノーと。
ここのコーナーでは、薄味のお店の評価が高くなっているのは、そのせいです。


さて、今回のご紹介は、広東道にひっそりと佇む『米素多奈粥』で、ミスターネイビーと読みます。中国にはカタカナがないので、 外来語表記は一つひとつが当て字になるとのこと。「誰が決めるの?」と中国人に聞いたら「新聞社?…分からない?」と言っていました。 ヒラリーとかオバマとか固有名詞は続々と出てくるので、油断してると誰のことか分からなくなっちゃいますね。不思議な話です。

メニューの中から、「薬膳青菜ソバ」(800円)を注文。

お店のママさんから「体調はいかがですか?」と質問されたので、「最近、寝つきが悪くて困っています」と答えると、 そういう時に良いスープを配合して調理してくれました。

さて、お味は?
ビックリするほどさっぱりしています。すこ〜し、苦味がありますが、それはそれで心地よい苦さ。 なんだか効きそうな気がします。せっかくなので、スープは全部飲み干しました。食べ終わっても、喉が渇きません。いい感じ。

中華街の雰囲気を味わいたい方には、おススメできませんが、近くにお勤めの方、お住まいの方は是非どうぞ。 「ニラ炒飯」(600円)も美味しいですよ。中華街のお店では珍しく、とってもいいお米を使っているのが分かります。

オススメ度 >>> ★★★★

「米素多奈粥」横浜市中区山下町152(広東道)  tel:045-664-1903
URL : http://www6.cds.ne.jp/~car/mr_navy/index.html

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第101話 「チャーハンの達人」2008/1/30


テレビ局が制作費を安く抑えるには、旅番組かグルメ番組だというのを「田舎に 泊まろう」とか「元祖!でぶや」を通じて証明したのがテレビ東京です。「出没! アド街ック天国」もこの手のバラエティのさきがけですね。そして、「テレビチャ ンピオン」の「○○選手権」シリーズ。
とくに食べ物を扱えば、取材スタッフにも余禄があり、好評でありましょう。
そういうの、何回か立会いましたが、事前の打合せが必ずありますから。

しかしながら、他局が取り上げるようになると、新奇性がなくなります。
次に、正攻法で美味しさを伝えるにも限度がある。彦摩呂独特の言い回しだって、 半年ぐらいしか持ちませんでした。
かくして、グルメ番組は、第三ステージのボリュームに辿りついたのであります。 それも、ジャイアント白田じゃダメで、ギャル曽根みたいな痩せてるちっちゃな 女の子で。
だけど、バケツ一杯のカレーをだらだら美味そうに食ってるなんて、そんなのど うかしてます。まぁ、見るほうも見るほうですけどね。
今後、グルメ番組がどのように進化(?)していくのか、注目です。

さて、今回ご紹介するのは、中華街大通りにこじんまりしたお店を構える『海源 楼』です。周辺に『牌珍楼』や『同發』など大型店が林立しているので、見逃さ れがちな小ささですが、なかなかどうして…。

私は、昼食には事務所の子と二人で行くことが多いです。
その場合、オーダーは二種類とって、シェアします。
この日は、オーソドックスに五目チャーハンと五目やきそばを頼みました。
チャーハンにくっついている中華スープは、注文が一人前なので一つだけなのが 普通だと思うけど、この店では二つ出てきます。気持ちの問題。ジャスミン茶の つぎ足されるタイミングといい、気配りのいいお店です。

そして、オススメなのは、五目チャーハン。レタス入り炒飯の上に薄い衣で揚げ たエビが乗っています。食感がいいのと、塩加減が絶妙。お米のパラパラ感もグッ ドです。
匠の技を感じました。最新の中華街チャーハンランキング、私の中で第1位です。

オススメ度 >>> ★★★★

「海源楼」横浜市中区山下町149 (中華街大通り)  tel:045-641-1315

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